「あの時、話しておけば」をなくすために ― 本日、ちとせの介護医療連携フォーラム2026を開きます

「あの時、話しておけば」をなくすために ― 本日、ちとせの介護医療連携フォーラム2026を開きます

おはようございます。7月4日、土曜日の朝です。今日はいよいよ、私たちNPO法人ちとせの介護医療連携の会が一年をかけて準備してきた、大きな一日を迎えます。午前中の演題発表会に続いて、午後は市民のみなさまに向けた「ちとせの介護医療連携フォーラム2026」を開きます。

正直に言うと、今朝はいつもより少し早く目が覚めてしまいました。会場の設営はうまくいくだろうか、一人でも多くの方に足を運んでいただけるだろうか。理事長として、期待と緊張がないまぜになっています。だからこそ、開場前のこの静かな時間に、今日のフォーラムに込めた思いを、少しだけお伝えさせてください。

今年のテーマは「暮らしの整理と心の準備」

本年のメインテーマは、「暮らしの整理と心の準備〜元気なうちに整理したい・話したいこと〜」です。少し堅く聞こえるかもしれませんが、根っこにあるのは、とても身近な問いかけです。

もし明日、あなたの大切な人が、突然、自分の思いを話せなくなったら。通帳や保険証券はどこにあるのか、どんな医療を望んでいたのか。元気なうちは「まだ先のこと」とつい後回しにしてしまうその備えが、いざという時、残された家族を深く悩ませます。

これを、家族だけの問題にしたくない。医療・介護・法律の専門職が、地域みんなで一緒に支えていく。それが、私たちが「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」、いわゆる「人生会議」を広めたいと願う理由です。

講演・演劇・座談会という「三つの入り口」

とはいえ、「人生会議が大切です」と正面から説かれても、なかなか自分ごとにはなりにくいものです。そこで今年は、三つの角度からこのテーマに触れていただけるよう、構成を工夫しました。

まずは講演会です。向陽台ファミリークリニックの中島徹院長に、「大切な人が話せなくなったら。〜明日かもしれない『その時』の備え〜」と題してお話しいただきます。在宅医療の最前線に立つお医者さんの言葉には、教科書にはない重みがあります。

そして、今年ぜひ観ていただきたいのが、当会のわかばの会による演劇「母がいない家〜残された家族の探し物〜」です。家のすべてを支えていた母が突然倒れ、残された家族が「暮らしのブラックボックス」に直面する。若手の職員たちが心を込めて演じます。きっと多くの方の胸に、静かな問いを残してくれるはずです。

最後は、地域の専門職による座談会「あの時、話しておけば。〜探し物を見つけるための『チーム千歳』の知恵〜」。医師、司法書士・行政書士、地域包括支援センターと、立場の違う専門職が一堂に会し、それぞれの知恵を持ち寄ります。

私が「連携」という言葉に込めているもの

医療、介護、法務、成年後見。ふだんは別々の場所で働いている専門職が、今日この会場で肩を並べます。一つの職種だけでは決して支えきれない「暮らしと心の準備」を、地域のチームで受け止める。その姿を市民のみなさまにご覧いただくことが、このフォーラムのいちばんの願いです。

連携とは、書類やFAXをやり取りすることではありません。同じ会場で、同じ市民の暮らしを思い、顔を合わせて知恵を出し合うこと。今日一日を通して、「千歳には、こんなに頼れるチームがいるんだ」と感じていただけたなら、これほど嬉しいことはありません。

閉会のご挨拶は、理事長である私が務めます。会場のみなさまの表情を見渡しながら、この一年の準備が実を結ぶ瞬間を、しっかりと心に刻みたいと思っています。お時間の許す方は、どうか午後、北ガス文化ホールへお越しください。会場でみなさまとお会いできることを、楽しみにしています。良い一日になりますように。


ちとせの介護医療連携フォーラム2026 開催概要


木下浩志(NPO法人ちとせの介護医療連携の会 理事長/株式会社MCL 取締役/北海道介護福祉学校 非常勤講師/キャリアコンサルタント)

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